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コラム一覧 自己破産を認めない「免責不許可事由」に該当するケースを解説

自己破産を認めない「免責不許可事由」に該当するケースを解説

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2018.01.18

自己破産とは

自己破産とは

自己破産とは4つある債務整理方法のうちのひとつです。

債務整理には「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」と4つの方法がありますが、自己破産は最も強い力を持つ手続きであり、最終手段と表現されることもあります。

自己破産が他の手続きと大きく異なるのは、手続きが成立すると「すべての債務が免責される」点にあります。
債務整理は借金を見直して返済負担を軽減する手続きですが、必ずしも債務が免責になるわけではありません。

任意整理では将来利息のカットや返済期限の先延ばしなどの措置はあるものの、債務そのものは減額されません。
個人再生では一部債務の免責はあるものの全額が免責対象にはならず、手続き成立後も残債を返済する義務は継続されます。

債務返済が継続されるその他の手続きに対し、自己破産では債務そのものが全額免責になるので、成立した時点で全ての借金問題が解決されます。
自己破産が成立すると返済すべき債務は消滅するので、文字通りキレイな体で新しい人生のスタートをきることができるのです。

自己破産は最後の手段

債務者にとってはとても頼もしく魅力的な債務整理方法である自己破産ですが、その効力の強さから、軽々しく利用することはできません。
自己破産は債権者にとって見れば貸し付けたお金が回収不能になる恐るべき手続きであり、何としてでも債務者に自己破産されまいと、手続き回避のためにあらゆる努力を尽くします。

自己破産や個人再生など債権者にとってメリットの少ない債務整理に債権者が応じるのは、自己破産による貸付金回収不能を回避したいというのが大きな理由です。
借金が帳消しになるという通常では考えられないほど強い効力を持つ手続きなので、軽々しく利用することは許されません。

裁判所の決定を必要とする

自己破産の特徴のひとつが手続き成立のために裁判所の審査と決定を必要とすることです。
債務整理は基本的に債権者と債務者という人間同士の問題なので、公的な介入は最低限に留められています。

任意整理は文字通り任意の話し合いによって成立しますし、特定調停でも裁判所の役割は話し合いの場を設けることが中心です。
個人再生でも裁判所の立場はあくまでも仲介者や立会人に近いものであり、通常の裁判のように強制力を持つ判断は行われません。

他の債務整理では基本的に裁判所の介入が最小限に留められているのに対し、自己破産では裁判所が大きな役割を果たします。
自己破産を成立させるには裁判所に申請をした上で審査を通過し、担当裁判官の決定を必要とします。

審査では借金の目的や内容、債務総額や返済可能性などを総合的にチェックされ、債務の全額免責以外に生活を再建する方法がないと判断された場合のみ、自己破産が認められます。

自己破産が認められない可能性もある

裁判所の判断で自己破産が認められない可能性もあります。

裁判所は自己破産するための基準を設けています。
自己破産を認めない条件のことを「免責不許可事由」といい、ひとつでも免責不許可事由に抵触している場合は申し立てをしても自己破産は許可されません。

自己破産は借りたお金はきちんと返すという社会通念を覆す強い効力を持つ手続きなので、裁判所もみだりに決定を出すようなことはありません。
免責不許可事由について知っておかないと自己破産を申し立てても不許可になる恐れがあります。
破産法第252条第1項各号によって定められた免責不許可事由を知っておきましょう。

破産債権者に損失を与えるような行為

破産債権者

破産債権者に損失を与えるような行為は免責不許可事由に該当します。

破産債権者に損失を与えるような行為とは、簡単にいえば財産を隠したり過小に申告するなどして返済に回すべきお金を少なくするような行為です。

自己破産では所有する財産を処分して返済に回した上で、それでもなお残った借金が免責対象になるのですが、財産隠しなど故意に返済に回すお金を少なくして自分の財産を守ろうとするような行為が認められると、免責不許可事由となります。

財産隠し

整理対象である財産を配偶者や子どもの名義に変更する、価値ある美術品を申告財産に含めないなど、故意の財産隠しは破産債権者に損失を与える行為であり、免責不許可事由になります。

財産の損壊

財産を傷つけて価値を損耗させる行為も免責不許可事由です。
債権者に分配されよう価値ある美術品を破壊する、現金を燃やすなど故意に損壊行為が行われた場合は、自己破産が認められません。

債権者に不利益を与えるような財産の処分

財産を不当に安く売却する、対価をもらわずに贈与するなど明らかに債権者に不利益を与えるような財産の処分も免責不許可事由です。

財産価値の減少

管理を怠るなど故意に財産価値を減少させる行為も免責不許可事由です。
生鮮食料品を売却せずに腐らせて財産価値を減少させたり、美術品を適切に保管せず劣化させてしまうなどの行為が該当します。

著しく不利益な条件に基づいての債務負担

破産を回避するために法廷上限を超える金利で借り入れる、いわゆる闇金を利用するなど著しく不利益な条件に基づいて債務負担が行われた場合も、免責不許可事由と認定されます。

特定の債権者を優遇する

特定の債権者のみを優遇する行為も免責不許可事由に該当します。
親しい債権者のみに優先的に返済する、特別に担保を設定するなどの行為が該当します。

換金行為

債務整理を遅らせるために行われた換金行為も免責不許可事由です。
換金行為とはクレジットカードで購入した品物を売却して現金化するような行為のことで、債務をふくらませる悪質な行為として扱われます。

破産法上の義務に違反するような行為

違反するような行為

破産法では自己破産をする債務者の行為を厳しく規定し、義務を明記しています。

法が定める義務に反する行為は免責不許可事由となるため、自己破産ができなくなります。
正しく義務に従って行動していれば免責が不許可になることはありません。裁判所の指示には必ず従いましょう。

説明義務の不履行

自己破産手続きでは、裁判所の要求に従って債務について説明をする義務が生じます。
破産審問で説明を要求されたのに必要な説明をしない、虚偽の説明をするなどの行為は免責不許可事由に該当します。
債権者集会での説明不足などでも、自己破産が不成立になります。

妨害行為

裁判官や裁判所の定める人員の活動を妨害する行為も免責不許可事由です。
破産管財人や保全管理人の活動を妨害する目的での脅迫、暴力行為などは典型的な妨害行為です。

債権者名簿の虚偽報告

自己破産手続きでは債権者に債務者の一覧名簿を提出する義務があります。

故意に特定の債権者の名前を記入しないなど、虚偽の債権者名簿を提出した場合は免責不許可事由に該当し、自己破産は認められません。
過失による記入漏れであれば修正で対処できますが、何度も修正を重ねるような事態になると悪質であると判断され、免責が不許可になる可能性があります。

自己破産制度に反するような行為

カジノ

自己破産制度は借金問題に苦しむ人達を救済する制度です。
その目的や精神にそぐわないようなケースは免責不許可事由に該当します。

浪費

浪費が原因の借金は自己破産で免責されません。
クレジットカードの使いすぎも、その使用目的がショッピングや飲食など生活に必ずしも必要でない支出の場合は、浪費と認定されます。

賭博

競馬、競輪、協定、パチンコなど賭博で作った借金も自己破産で債務整理できません。
ただし、賭博による借金が債務全体の中でも一部のみである場合は、自己破産が認められる可能性があります。

射幸行為

財産増大を狙って行われた射幸行為による借金は免責不許可事由です。
射幸行為とは株式投資やFX、先物取引など高いリスクをともなう投資行為のことです。
射幸行為によって財産の減少や過大な債務を発生させたと認定されると、自己破産は不成立になります。

過去の債務整理経験

自己破産を含め、債務整理は借金問題を解決する最終手段であり、みだりに使用されるべきものではありません。

過去に債務整理をしているにもかかわらず、再び自己破産を申し立てた場合、十分な反省が見られないという観点から免責は認められません。

ただし、前回の債務整理から7年以上経過していれば免責不許可事由にはならず、通常の手続きと同様に自己破産が認められます。

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